ベースライン際の浮き球を高い打点で強打

No.023
対照人数:4
難度:★★★★☆

 

【練習の目的】

【自分の打ったグランド・ストロークがすばらしいコースに決まり、あわやストローク・エースかというボールを、相手は何とかラケットを出しボールを高々と打ち上げた。相手にとっては幸運なことに、自分のベースライン際の深いところに落下してきた】
 シングルスの試合では良く出くわす場面である。こんな時、
『このボールで決めなければ、せっかくの自分の打ったストローク・エース級のショットが台無しだから絶対ひっぱたいて決めてやるー!』
などと考えたのでは、いつまで経っても試合に強くなれない。
 こんな時は、
『あなたは良くぞあのすごいボールに追いついてロブで凌ぎましたね』
と相手に敬意を表すべきである。
『相手が上手く凌いだのだからしょうがない、このショットで再びアドバンテージを取れるショットを打つぞ!』
と考え、その次のショットでとどめをさすべきである。そう考えることによってかえってリラックスしてショットが打て、エースになってしまうことも多い。
 ストレス解消のためには、前者がお勧めだが、試合に勝つためには後者の方が数倍有効だ。
 ここでは、そんなボールを力まずに深く強打する練習を行う。

<練習-1>

  • B は、ベースライン際をめがけて、高々と浮き球を球出しする。
  • A は、そのボールをフォアに回り込み、肩口の高い打点で強打する。
  • 同様にラリーを続ける。
  • DC も半面で同様の練習を行う。
     
    • A の打つボールの球質は、こちらに向かってくる勢いの全くない死んだボールなので、全て自分のパワーで球速を出さなければならない。よってリラックスしてスイング・スピードを極力加速させる必要がある。
    • A は、強打というと力んでしまいがちなので、力を抜いて肩のひねりを大きく使い、打点をなるべく前の方にして振り抜く。
       ボールが浮いている分、打点を調整する時間は十分あるので、足を細かく動かし微調整しながら、最適な打点に体を運ぶことに意識を集中する。
      最適な打点:ボールの高さ & ボールと体の距離 & ボールの前後の位置が、自分で一番力の入りやすい位置)
      強打するときの考え方を参考にしてください。

<練習-2>

  • 練習-1 をクロスにして同様の練習を行う。

<練習-3>

<練習-4>

  • B の打ったボールが高く上がりすぎて、自分がオーバーヘッドで打てる高さまで弾みそうなとき、ボールの真下に体を移動し、グランドスマッシュを試みる。
     
    • グランド・スマッシュは、「サービスラインをオーバーしてもフォルトにならないサーブ」だと思えば気が楽である。そう考えれば、スライス・サーブのようなボールで相手をコートの外に追い出したり、スピン・サーブのようなボールで、アウトしないようにコントロールすることもできる。