021●レッドゾーンに来た球をムーン・ボールでしのぐ

No.021
対照人数:4
難度:★★★☆☆

 

 
 
 
 
 

【練習の目的】

 相手から自分のレッド・ゾーンに打たれたショットは、決して攻め返そうとしてはならない。
 その理由は単純だ。攻めるのに向いてないのだ。以下のような理由が考えらる。

  • 左図を見ればわかるとおり、レッド・ゾーンにバウンドしたボールは、そのさらに後ろで打球しなければならない。その位置から打てる範囲に線を引いてみればわかるとおり、打ちえる角度が狭いのである。
  • 打球位置から相手コートまでの距離が長いので、攻めたとしても、相手に対してボールに追いつく時間を与えてしまう。
  • 打つボールはこのボールだけではない。

 レッド・ゾーンに打たれたショットは、相手に決められないボールでつなぐのが最善である。そのボールの条件は、

  • 後ろに下がらせられてしまった自分のポジションを、リカバリーするための時間を稼ぐための滞空時間を持ったボール
  • 相手に攻めさせない深いボール

である。
 その条件を満たすのが、球足の長いスライスや、今回練習するムーン・ボールである。

(伊達公子のようにライジングでボールをとらえ、リカバリーのほとんど必要のないポジションでボールをとらえる手もある)

<練習-1>

  • A は、ベースラインより前の、深いボールのコントロールしやすい位置から、相手のレッド・ゾーンを狙って、勢いのあるボールを球出しする。
  • B は、ベースライン上から素早く少し後退し、相手のレッド・ゾーンにムーンボールをコントロールする。
  • B は、そのボールを打った感触で、深くコントロールできていれば、ポジションをベールライン上まで素早くリカバリーし、次のボールで攻める準備をする。
     
    • ムーン・ボールは、ラケット・ヘッドをさげて、フォロースルーを大きくとり、しっかりトップスピンをかける。
       

<練習-2>

  • これは少し難しいが、B は、ベースライン上からあまり後退せずに、ライジングでムーンボールを打つ。
     
    • この場合、テイクバックを極力小さくする。
        

<練習-3>

  • A は、球出しだけではつまらないので、B の放ったムーンボールをスマッシュでつなぎ、その勢いで前進する。
  • B は、そのボールをロブでつなぐ。
  • そのままラリーを続ける。
     
    • A は、1本目のムーン・ボールと、2本目のロブの軌道の違いを意識してスマッシュする。