私のテニス理論
よくインパクトの瞬間、ボールをよく見て打てといいますが、勢いよく飛んでくるボールが球状に丸く見えるはずがありません。それが可能なのはアンドレ・アガシか川上哲治くらいでしょう。
元巨人軍の名選手-川上哲治は、全盛期にはバッティングの瞬間「ボールが止まって見えた」そうですが、3冠王を取ったことのある名打者-落合選手は、「止まって見えるわけがない」と言ったそうです。
我々テニス選手は落合選手の言葉を信じた方がよいでしょう。なぜなら「ボールは止まって見えなくても、ボールは見える」のです。
ところで、シャッター速度の遅いカメラで、速いボールを撮影したとき、ボールがどのように写真に写るかご存じですか?ボールは球状ではなく線になって写りますね。
つまり「ボールは止まって見えなくても、ボールは見える」というのは、この写真のように、ボールの軌跡を見ればよいのです。人間の脳というのは不思議なもので、実際のイメージとは間違ったイメージをもってそれを見ようとすると、見えるものも見えなくなってしまいます。つまり、球状のボールをインパクトでイメージしてボールを見ても、結局何も見えないのです。ところが、写真のようにインパクトの瞬間にガットの上に黄色いV字が描かれるところをイメージしながらボールを打つと、ボールがとてもよく見えるようになります。
また、V字の形状は、フラット系の打球になるほど角度が鋭角になり(もちろん"I" になることもあります)、球速が速いほど長さが長くなりますので、その都度それを考慮したイメージを浮かべる必要があります。それから、ボールを線としてイメージする習慣をつけることによって、まだガットまで到達していないボールも見えるようになってしまいます。ボールを待ち伏せて打つことができるようになるため、ミスが激減します。左利きの選手は左手を使用することによってイメージ脳と言われる右脳を常に刺激しているため、このようなことは得意なのではないでしょうか。
これらのことを意識するだけで、あなたのテニス人生が変わりますよ..