私のテニス理論
■ 景色を固定して打つ
コペルニクスに発見されるまで、地球が回転していることには誰も気がつきませんでした。テニスでも自分が打球しているときに自分の顔が動いてしまっていることには、自分ではなかなか気づかないものです。
テニスにおいて動きの速いボールを上手くインパクトするには止まった顔が必要なのです。
そんなとき、コペルニクスがどうやって地球が動いていることに気づいたのかを考えれば、その解決法が見えてきます。コペルニクスは、実際に動いている惑星と、実際には止まっている恒星の動きの違いを見て、地球が回転していることに気づきました。ですから、もし地球の自転が止まったとしたら、惑星はそれでも動き続け、恒星は静止して見えることでしょう。
テニスに置き換えれば、自分の顔の動きが止まっていることを確認したければ、惑星である黄色いボールや相手選手の動きの規則性を認識し、恒星であるテニスコート、ネット、フェンス、建物などの動きが静止していることを確認しながら打球すればよいわけです。
コーチをしているあなたなら、生徒に「顔の動きを止めて打ちなさい」と言うより、「景色を固定して打ちなさい」と言う方がグッドアドバイスです。
同様なことですが、自分のフォームを自分で認識するのはなかなか難しいものです。コーチや仲間に見てもらってアドバイスをもたったり、ビデオに撮って自分を客観的に見るのが得策です。そうしないと、せっかくグッド・アドバイスをくれている仲間を変人扱いしてしまうことでしょう。かつてコペルニクスがそうされたように..