私のテニス理論
■ ドライブをかける球・いらない球
われわれアマチュアプレーヤーがストロークで強打しようとする場合、アウトになるのを恐れて、どんなボールに対してもがむしゃらにドライブをかけようとしてしまう傾向があります。
しかし、ボールには、ドライブをかけることが有効にはたらく場合と、あだになる場合とがあります。
【考察】まず、グランドストロークにおいて、なぜボールにドライブをかける必要があるのか考えてみましょう。それは、ボールを強制的に落下させる必要があるからです。
強制的に落下させる必要があるボールとはどんなボールでしょう? それは、上に向けて打つボールです。(上にというのはフライではなく、重力に逆らった方向という意味です)
上に向けて打つボールとはどんなボールでしょう? それは、ネットより低い打点のボールです。
つまり、ドライブをかける必要のあるボールは、基本的には、ネットより低い打点のボールということになります。
ネットより低い打点でボールを打った場合、ボールの高さがその頂点に達した時点で初めて、ボールが落下しはじめるのです。
それに対して、ネットより高いボールは、ドライブをかける必要がありません。なぜならば、上に向けて打つ必要がないからです。真横にフラットでひっぱたいてやればよいのです。
なぜそれでもアウトしないのでしょう? それは、ボールを打った時点が、ボールの高さの頂点だからです。つまり打った瞬間から、重力による落下運動が始まっているのです。その上、落下運動とは等速運動ではなく、地面に向かって加速しているのです。
【スイングの方法】アマチュアプレーヤーにおいて、肩の高さまでバウンドしたボールを、無理矢理ドライブをかけようとしている姿をよく見かけます。その結果はたいがい、勢いのないフワーっとしたカスあたりボールになったり、ドライブをかけ損ねてアウトしてしまいがちです。
このような高い打点のボールは、ドライブをかけようとせずに、思い切ったレベルスイングを心がけましょう。つまり地面と平行なスイングです。フォロースルーが首に巻き付くように振り抜きます。
ここで心がけたいのは、ラケットヘッドがグリップの位置を勢いよく追い抜くように、ラケットヘッドを回転させます。ドライブをかける必要がないということは、このヘッドワークを活かすことができるのです。(もし低い打点でこれをやったら、見事なホームランです)