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2000/07/14

Workaholic Web のてらおさん、アカデミーを訪問

 メル友の Workaholic Web のてらおさんがアカデミーを訪問されました。てらおさんは日本国内のトーナメントを精力的に観戦し、自らのホームページに観戦記をアップされています。アカデミー出身の選手たちの様子が分かる貴重なサイトです。ホームページのリニューアルにあたっても画像を提供していただきました。
 てらおさんのホームページに書かれたアカデミー訪問記を、ご本人の許可を得て転載させていただきました。

Workaholic Web 「ロバ耳リポート」より転載

2000年 7月 14日

 オーストラリアのシドニーへ行ってきた。長女が来春、語学留学する予定なので、その下見を兼ねたリサーチだ。5泊6日、内機中2泊という駆け足旅行だ。シドニーに滞在したのは正味4日間、短期間ではあったが、それなりに充実した楽しい経験になった。何回かに分けてレポートしたいと思う。

 今回はビンス・バークレー・コーチング・アカデミーのバークレー夫妻に大変お世話になった。バークレーさんとはホームページが縁でメールのやり取りを始めた、いわゆるメル友だ。お互い初対面で少々気恥ずかしかった。文通していた女の子に初めて会う時のような高揚した気分を久しぶりに味わった。何はともあれ、まずはアカデミーの紹介をしよう。

 場所はシドニーの中心部から車で20分ほどの郊外、周りは緑に包まれた緩やかな丘陵地で、シドニーの摩天楼が見渡せる素晴らしい環境だ。すぐ隣にマッコリー大学がある。ここには今まで多くの日本選手が訪れている。中瀬安朝寺地貴弘はかつての練習生だ。今年の全豪オープン女子ダブルスで優勝したレネ・スタブスもジュニア時代、ここで練習している。毎年日本の高校選抜チームの遠征も受け入れ、今年は近藤大生中村藍子飯島久美子らが訪れた。現在も日本からのテニス留学生が数人滞在中だ。

 ここでは日本のスクールのようにコーチがスケジュールを決めて、時間どおりプログラムを消化するようなことは一切やらない。練習はあくまで選手の自主性に任されている。選手自身が自分で考え、やりたいようにやる。いやでも自主性と創造性が求められる。コーチはその手助けをする。一方的に教えられることに慣れている若い日本選手にとっては最高の訓練になるだろう。私は今の日本選手に足らないものがあるとすれば、闘争心と創造性だろうと思っている。

ヘッドコーチのビンス(右)とウィンブルドンから帰って来たばっかりのミラン(左)。ミランは昨年、ルチッチのヒッティングパートナーを半年間、最近はヒンギスのヒッティングパートナーを努めた。以前、某有名外国女子選手が暴力おやじにラケットでたたかれているのを隣の部屋で聞いて、警察に通報したのが彼だとか。

あこがれの美少女練習生ダニエルにも会ったぞ〜!
知っている日本語は「カワイイ」だって。納得するっきゃないっしょ!

私のちょうどいい練習相手、10歳のトム。トムの方がちょうどいいと思ったかも。甘いボールはガンガン攻めてくる。いっちょまえにネットへも詰めてくる。そんな時には、すかさずロブだ〜!<せこ〜い
ビーナス・ウィリアムスの物まねが得意な、ひょうきん者。


 仲良しになった練習生のアネットがテニス観戦に誘ってくれた。ちょうどメトロポリタン・ハードコート・チャンピオンシップという大会が近くで開かれていた。ハードコートといいながらサーフェスは砂入り人工芝だ。オープンとスペシャルの2ランクあり、オープンは日本のJOPの大会程度のレベルだ。スペシャルはアマチュアのちょっとうまい人やローティーンのジュニアが参加している。平日は夜のみで、6時から始まる。週末は1日中行われるらしい。日本では考えられないスケジュールだ。

 試合を見たところオープンの試合は男子のレベルが高く、日本のJOP上位の選手でもなかなか厳しいだろうという感じだった。第1シードはかつてクエルテンと互角の試合をしたという選手だそうだ。今は肩を壊して、このレベルに甘んじているという。10時半ごろ引き上げたが、試合はまだ続いていた。

夜のトーナメントはさすがに寒い。コーヒーの自販機もなく、ふるえながら観戦。

観戦に誘ってくれた練習生のアネット。よく気を遣ってくれる優しい娘だ。


 アカデミーの隣にあるフットボール場に、たまたまオージーボール(オーストラリアン・フットボール)のプロチームが練習にきた。地元では名のあるスーパースターなのだろう、ヒーローたちに子供たちが群がっていた。テレビクルーまで駆けつけ、熱心に取材をしていた。まるで映画の一場面のようだ。